もしもAppleが何をどのようにしてとメッセージを送っていたとしたら、
こんな感じになるだろう、とサイモン・シネック博士は考えています。
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われわれは、すばらしいコンピュータをつくっています。
美しいデザイン、シンプルな操作法、取り扱いも簡単。
一台、いかがですか?
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これでは購買意欲が湧いてきません。
以下の文章は順番をひっくり返しただけですが、
WHYとは目的、大義、理念を語るものなのです。
Appleを飛び抜けた存在にしているのは、
他とは違う独自性というのがその理由です。
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現状に挑戦し、他者とは違う考え方をする。
それが私たちの信条です。
製品を美しくデザインし、操作法をシンプルにし、
取り扱いを簡単にすることで、私たちは現状に挑戦しています。
その結果、すばらしいコンピュータが誕生しました。
一台、いかがですか?
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どうです?
アップルにしたくなるでしょう?
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■加筆・補足
「あなたが犯人だったのね……、
どうして私たちを裏切ったの!?」
刑事ものでよくありそうなシーンです。
これだけでも、
『なぜ裏切ったか?』
という真相が知りたくなります。
皆さんもストーリ-でイベントや事件を描くときに
なぜこのイベントや事件は
『こうして表現しなければ』ならなったのか?
その作家としての根本的な『動機と理由』を
読者に迫られることになります。
スカイハイの作者:高橋ツトム先生は
やりきれない痛ましい事件に対し、
成仏するか、
残り続けてさ迷うか、
道ずれに落とすか
で被害者の悔しさに
『情け』をかけようとしたそうです。
現実では
成仏できない、
未練があって残りたいのに次へ輪廻転生する、
復讐できずに悔し涙を飲む、
が当たり前なんですから。
それに応えるために
あの設定を思いついたのです。
だから皆さんも
自分が納得できない問題に
ちゃんと報いられる『物語設定』を
考えなければいけないのです。
そうじゃないと作品がスカスカです。
今回はこれで締めくくりましょう。
さあ、おゆきなさい。
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