美少女ゲームのヒロインは必ず何か『問題』を抱えており、
プレイヤーがその問題を解決することで
『疑似恋愛』としてヒロインとの関係性を深めることが一般化している。
プレイヤーは主人公が失敗しようとも、
物語を俯瞰する『神の目線』でセーブとロードを繰り返し、
『万能の力』でヒロインの抱える問題を取り払う。
その手段としてヒロインに『悲劇』を押し付けるのです。
この悲劇を解消できるのは『運命の人』となった主人公であり、
主人公に『意思決定』を行わせるプレイヤーなのである。
そしていつしかプレイヤーは
より多くの悲劇を見聞することで己の欲求を満たし、
機械的に『選択肢を選ぶこと』に抵抗がなくなった。
多くのヒロインをその悲劇から救うために
義務的に様々なヒロイン達と関係を持つという、
おおよそ恋愛とは程遠い回路を持つに至ったのである。
それでメイドと妹が量産化されたのです。
作り手にも受け手にも、都合がいいですからね。
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