マジンガーZしかり、ガンダムしかり、
そしてエヴァしかり…。
パイロットは敵に攻め込まれて
やむを得ず巨大ロボットへ乗り込みます。
そして操縦法も分からず
無我夢中で巨大ロボを振り回し
何とか勝利するのです。
どうしてこんな初陣なのでしょう?
それはお客さんに『親近感』を持たせるためです。
皆さんも覚えはありませんか?
初めての幼稚園や保育所でドキドキしてしまい、
うまく馴染めなかったことを。
そしてだんだん慣れてきて
友達グループに入っていきましたよね。
そうロボットものは
子供が騒いで動き回るのを『ロボット』に、
幼稚園や保育所を『秘密基地』に
保母や保父を『サブで働くオペレーター』たちとして
子供の環境を馴染みやすく
例えて再現しているのです。
お客さんはお客さん自身を否定しません。
受け入れるしかない。
外さない物語への導入方法、
それを狙っているのです。
そしてだんだん環境に慣れてルールを守り、
社会というものを学ぶのです。
『新人パイロット』が成長し
『エース・パイロット』へと成長していくように…。
さあ、皆さんも今の説明を覚えたうえで
ロボットものを第一話から見直しましょう。
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■加筆・補足
物語をお客に馴染ませる。
そのためによる数々の工夫。
今回は朝の連ドラからご紹介。
『半分、青い』の主人公:鈴愛は
耳が片方聞こえません。
これはなぜか?
それは主人公を戒めて
お客さんの共感を得るための
すごい工夫だったのです。
もし耳が両方聞こえる健常者だったら?
漫画家を目指すという目標が
お客にとって生意気になってしまうのです。
一般人は夢を諦めて
普通の暮らしています。
だから輝かしい目標は
皮肉になってしまうのです。
ところが、これを障害者にしてみましょう。
すると手のひらを返したように
「障害があっても頑張ってね」
となるのです。
初陣でパイロットがあたふたするのも
障害をあえて持たせるのも
全てはファンサービスです。
皆さんもレストランで
気持ちの良いサービスを
受けたことがあると思います。
クリエイターになったら
今度は与える番ですよ。
そこんところをよろしく。
それでは、また。(^_^)/
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