ではなぜDQ4だけが、
5章構成なのでしょうか?
それは、 物語の2パターン構造を
考える必要があります。
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A:若者が、苦労を乗り越え
(あるいは不思議な力で)、弱い者を窮地から救出する。
B:弱い人間が、苦労を乗り越え、
(あるいは不思議な力で)自分で窮地から脱出する。
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DQはロト三部作では
制作スタイルがAタイプだったのですが、
天空シリーズでは
制作スタイルがBタイプに移行したのです。
どうしてか?
それは予想外に大ヒットしたからです。
つまり、売れるかどうか判らずに挑戦した
スタッフたちはAタイプだったのに対し、
大ヒットして責任問題が発生したので
スタッフたちがBタイプになってしまったのです。
そう、まさに作る側の大変な心理を表現したのが
DQ4だったのです。
それでいきなりAからBに移行すると
お客さんが違和感を感じるので
5章構成にして、
だんだん馴染んでいけるようにしたのです。
特に『三章 武器屋トルネコ』は
口直しのクッションになっています。
だからトルネコは太っているのです。
さあ、皆さんもDQ4を参考にして
長い物語をお客に馴染ませて作りましょう。
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■加筆・補足
長い物語の弱点。
それは『中だるみ』です。
これを防ぐには
物語を『章立てる』とメリハリがつきます。
そして各章には
テーマとモチーフの変化が
入っていると分かりやすいです。
藤子不二雄Ⓐ先生の
まんが道で例えるなら
「あすなろ編」「立志編」
「青雲編」「春雷編」
「愛…しりそめし頃に…」
と『年代順』を表しています。
それぞれの年代には
キャラクターの『成長がテーマ』になっています。
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「あすなろ編」
2人の出会いから、宝塚の手塚治虫宅訪問までを描く。
「立志編」
漫画家デビュー、上京、トキワ荘引越までを描く。
「青雲編」
原稿大量落とし事件、『漫画少年』廃刊、
満才茂道改名までを描く
「春雷編」
鈴木伸一がアニメーターになるため
トキワ荘を出ていくまでを描く。
「愛…しりそめし頃に…」
青春時代の満賀の恋愛模様が多く描かれている。
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さあ、皆さんも
自分の物語をテーマで章立てて
区切ってみましょう。
それでは、また。(^_^)/
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