以下は桝田省治氏による
「具体的なゴール」を決めたら
「具体的なルート」が自動的に決まる
方法の説明です。
ぜひ参考にしましょう。
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「東京を観光したい」
というのを目的として決めたらどうなるか?
これだけでは漠然としすぎていて、
どこへ行くかも何を見るかも、
どの駅に降りるべきかすらも決められない。
「スカイツリーに登りたい」
ならどうか。
降りる駅と行くところまでは確定するが、
いつ登るかなどが決められないし、まだ不十分。
ならば…、
「スカイツリーの展望台に登って、
オシャレなレストランで
東京の夜景を眺めながら彼女と乾杯したい」
までイメージできればどうか。
乗り換えルートは? 降車駅は? 時間は?
昼はどこ行く? 着て行く服は? レストラン予約しとく?
予算は? 彼女の予定は? 彼女は和食好きか?
そもそも彼女は実在するか?
一瞬で数多くの考えるべき点が思い浮かび、
それが思い浮かんだ端から半自動的に決まっていく。
最初に「具体的なゴール地点」を決めれば、
そこにたどり着くまでの「具体的な最適ルート」も自動的に決まる。
カーナビではごく当たり前の話だけど、
アイデアという目に見えないものでもまったく同じ、
ということだ。
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■加筆・補足
オチから作る。
これミステリーやサスペンスの方法なんですね。
その名作アニメ『NOIR(ノワール)』から技術を紹介。
NOIRとは死を司る二人の乙女を表します。
パリで殺し屋を営むミレーユは
ある日、奇妙なeメ-ルを読んで来日し、
霧香という少女と出会います。
その少女とコンビを組み、
伝説の殺し屋から引用し
『NOIR』と名乗ります。
ところがNOIRを名乗って殺し屋を続けるほど、
訳の分からない殺し屋たちに狙われるのです。
NOIRとはいったい何なのか?
それは『裏組織による統治』だったのです。
つまり殺し屋たちをわざとかませ犬にして
NOIRという誰にも負けない殺し屋を育てていたのです。
裏組織は時代が進むにつれ
腐ってしまったのです。
その腐敗を浄化するためによる
原点回帰こそがNOIRなのです。
裏組織に逆らうと必ず殺されますよ、
という戒めと教訓のために。
これだけのオチをつけるには
最初からアイデアを逆算して
辻褄を合わせないとまず無理です。
だからオチから考えて作りましょう。
物語を破綻させないために。
なぜなら物語を破綻させた作者は
地獄を味わうからです。
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